新型スカイラインとは

 新型スカイラインは、今回のフルモデルチェンジで12代目となる。「魅惑・洗練・高性能」を商品コンセプトに開発された。
 エクステリアでは、全高を20mm下げ、全幅を20mm拡大することでロー&ワイドなプロポーションとしたのが特徴。ロングノーズ、後退させたAピラー、前傾したルーフラインなどと合わせ、より躍動感あるダイナミックなフォルムへと変貌した。
 高性能な走りを生み出す新世代のFR−Lプラットフォームを採用。エンジンはFR車専用の新V6エンジンVQ35HR/VQ25HRを搭載。レブリミット7500rpmまで軽く滑らかに吹け上がり、高出力でレスポンスが良いだけでなく、環境、低燃費にも配慮。また左右完全対称吸排気システムを採用し、濁り音のないクリアで心地よいエンジンサウンドを実現した。
 さらに吸排気システムやサスペンションなども一新し、高剛性・低振動ボディの実現により、運転して楽しい高い走行性能と、同乗者も快適で安心できる乗り心地を実現している。
 インテリアでは、ロングツーリングでも疲れないサポート感、クッション性を備えたフロントシートを採用したほか、和紙調柄テクスチュアの本アルミフィニッシャーや高級家具にも使用される素材(ビュバンガ)を使った本木目加飾(メーカーオプション)、平行ステッチを採用した本革巻きステアリングなど高級感あふれる室内空間とした。
 また、クラストップレベルのヘッドルームと後席スペースを確保。もちろん安全、環境性能も大幅に向上した。

世界初のシステムで無駄のない走りを実現した

 ステアリング操作に対する前後のタイヤの切れ角を車速に応じて調整し、低中速では思い通りの、高速では安定した滑らかで無駄のない走りを実現している。これは日産独自の世界初のシステムだ(メーカーオプション)。
 4WASは、四輪アクティブステアの略語として用いられ、世界初の機構としてV36スカイラインに装着されたシステムだ。
 また、4WSは4輪操舵機構として一時期各メーカーから登場し、日産では、フーガに装備した「RAS(リアクティブステア)」が新しいタイプの4WS機構として採用されている。
 このような各4WS機構は、走行状態やステアリング操作に応じて後輪に対する切れ角を与える方式だった。これに対して4WASは、前輪に対して作動するステアリングギアのギア比変更機能と後輪に切り角を与える機能を総合的に組み入れていることが、従来仕様のRASと大きく異なっている。
 4WAS仕様のステアリングギア比は、先の3タイプのギア比を無段階に自動コントロールする機構が組み込まれているのだ。
 ここでのステアリングギア比コントロールは、ラック&ピニオンのギアによって設定されているギア比は基準のセッティングにしたまま、ステアリングシャフト上に設けた特殊な可変ギアコントロール機構(ストレイン・ウエーブ・ギアリング機構)の作用によってコントロールされる。
 その作動を、ごく簡単に言えば、10km/h程度の低速でステアリング操作をしたときには、ステアリング操作に対する前輪の切れ角度が大きめ。40km/hから80km/hくらいまでは前輪が大きめに切れると同時に、後輪を前輪と同方向へ切ることによって挙動を安定させると同時に、キビキビとしたステアリングの操作感。100km/hに近い高速になると、ステアリング操作に対するタイヤの切れ角を少なくし、同時に後輪が前輪と同方向を向くコントロールをすることにより、車線変更時などの安定走行を高める。
 一時期の4WSやRASは、中・低速時のステアリング操作時に、瞬間的な逆位相(前輪の方向に対して後輪が逆方向を向く)状態を作ることによって、キビキビとしたステアリング操作感を得る制御を行なっていた。これに対して4WASは、ステアリングの操作角とフロントタイヤの切り角を自動コントロールするこができるため、逆位相状態を組み入れる必要がなくなっている。

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新型スカイラインのエンジン

 レッドゾーンの7500回転まで、気持ちよく回るエンジン特性。左右完全対称吸排気システムによる効果も大きい。それによって、過給効率も向上している。
 全てを新開発されたのはVQ35HRだけであるが、VQ25HRにもそのノウハウを注入。その結果、同じような性格を持ったエンジンとなった。
 新型スカイラインのエンジンは、最高出力回転を6800としながら、レッドゾーンは7500回転で、そのレッドゾーンまで、気持ちよく回り切る。この性能は、3.5Lも2.5Lも同じで、最大トルクの回転数も同じ、ということは、バルブタイミングも同じだ。
 そのようなエンジンだが、エンジン内部のフリクション低減や、燃焼効率の向上だけでここまで達成したわけではない。そこには、共鳴過給と慣性過給という、二つの自然な過給を、効率よく利用できた、ということが存在する。
 共鳴過給というのは、空気の取り入れ口から、排気の出口までの間に発生する、脈動による吸出し効果を利用するもので、ある一定回転域でそれが強く発生する。トルクの谷を減少させるときにも、これを使うことが通例。
 一方の慣性過給とは、空気にも質量があり、インテーク系を吸い込まれ、流れることで発生する慣性力をうまく利用し、吸気行程での容積変化以上に、空気を取り込む。ただし、この慣性過給を効率よく発生させ、十分に取り込むには、インテークのレイアウトが大きく関係する。
 その点、新型スカイラインに採用されたVQ・HRエンジンは、左右完全対称の吸排気系と、吸気コレクターの内部構造により、十分な慣性過給効果を得ることができた結果、あのように気持ちよくレッドゾーンまで回り切るエンジンとなったのである。

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